Teams - Teams のユーザー削除について

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こんにちは、Unified Communications サポート チームです。
いつも Microsoft Teams をご利用いただきありがとうございます。
Entra ID からアカウントを削除した場合、同時に Teams ユーザーが削除されますが、この時ご注意いただきたい内容についてご説明させていただきます。

発生事象について

チャネルに所有者が一人しか存在しない状態で、所有者のユーザーが削除されてしまうことで、チャネルが自動的に削除される事象が発生しました。

具体的には、Entra ID で直接ユーザーを削除した場合やアクセスレビューなどを利用してユーザーの棚卸をした場合等に発生します。
Microsoft Teams としては、所有者が存在しないチャネルは想定されておらず、この場合チャネルが自動的に削除されることは想定動作です。
また、プライベート チャネルの場合は、チャネルに紐づく独自の SharePoint サイトが存在するため、チャネルの削除に伴い、チャネルに紐づく SharePoint サイトも削除されます。
チャネルは削除されてから 30 日以内であれば復元できますが、30 日後は削除されたチャネルとそのコンテンツは完全に削除され復元ができません。

一方、SharePoint サイトは削除されてから 93 日間は復元ができます。
93 日を過ぎると、リスト、ライブラリ、ページ、サブサイトなど、サイトおよびサイトのすべてのコンテンツと設定が完全に削除され復元ができません。
本来であれば、Teams クライアントからはチャネルの最後の所有者であった場合はそのユーザーの削除はできませんが、Entra ID 等からはユーザーの削除ができてしまいこのような動きをしています。

参考情報:
所有者とメンバーの追加と削除

回避策について

プライベートチャネルの最後の所有者であるユーザーが削除できてしまうのは現在の実装上の動作となります。
また、所有者が存在しないチャネルが自動的に削除されることも想定動作です。
しかし、意図せずチャネルが削除された場合には情報保持の観点からも影響が大きいことが想定されます。
このような状況を避けるために、下記のような方法による設定を行っていただくことを推奨いたします。

一つ目は、管理用のユーザーをあらかじめ作成しておき、チャネルの所有者あるいはメンバーとして登録しておくことです。
管理用のユーザーを登録することで、ユーザーの棚卸が発生した場合でも最低でも常に 1 つのユーザーがチャネルに参加している状態となります。
これにより、チャネルの所有者が削除された場合、管理用のユーザーがプライベート チャネル所有者に自動的に昇格します。
よって、所有者が不在になることはなく、チャネルが自動的に削除されることを防ぐことが可能です。

二つ目は、アイテム保持ポリシーを作成することです。
アイテム保持ポリシーを作成することで、所有者がいなくなった場合でも、チャネル削除によるデータの損失を防ぐことができます。
このポリシーを用いて、保持期間をあらかじめ30日よりも多く設定をしておくことで、チャネルが削除されることを防ぐことができ指定した保持期間は削除されることを回避できます。
この時、保持期間はポリシーが割り当てられた時点からではなく、指定した保持期間の開始に従って計算されますので、ご留意ください。

参考情報:
コンテンツを保持および削除するための設定

上記内容が皆様の参考となりますと幸いです。どちら様も素敵な Teams ライフをお過ごしください。
ご不明な点等がありましたら、ぜひ弊社サポート サービスまでお問い合わせいただけますと幸いでございます。


NOTE: - 2024 年 7 月 8 日に、初版を公開しました。

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