Teams - Teams 会議レコーディングの品質

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こんにちは、Unified Communications サポート チームです。
いつも Microsoft Teams をご利用いただきありがとうございます。

Microsoft Teams でオンライン会議を開催する際、ナレッジ共有や議事の記録を目的としてレコーディング機能をご利用いただく機会も多いかと思います。今回、レコーディングした動画ファイルの品質について、現時点の実装をもとに説明いたします。

オンライン会議におけるレコーディング

Microsoft Teams のレコーディング ファイルについては、以下の公開情報におおよそのファイルサイズが示されています。

  • Teams のクラウド会議のレコーディング
    https://docs.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/cloud-recording

    ストレージの計画
    1 時間のレコーディングのサイズは 400 MB です。 記録されたファイルに必要な容量を理解していること、および Microsoft Stream で使用できる十分なストレージがあることを確認します。

1 時間のレコーディング ファイルが 400 MByte 程度となるため、動画のビットレートは以下計算結果のとおりおおよそ 900 kbps となります。

  • レコーディング ファイルのビットレート

    400 MByte × 8 = 3200 Mbit
    3200 Mbit ÷ 3600 sec ≒ 900 kbps

実際のレコーディングファイルのプロパティを確認すると以下のとおりで、おおよそ上記計算結果どおりとなります。

  • レコーディング ファイルのプロパティ(オンライン会議)

ビデオのビットレートが 1000 kbps 程度で、フレームレートが 8 fps であることが分かります。画像サイズは 1920 × 1080 とフル HD サイズではあるものの、ビットレートとフレームレートは非常に低く抑えられています。動画の種類や圧縮率にもよりますが、高画質と言える フル HD / 30 fps の MPEG-4 動画のビットレートが 12 Mbps を超えることを考えると、Microsoft Teams のレコーディングファイルはそれほど高画質ではないことが分かります。

一般的なオンライン会議においては、デスクトップ共有や PowerPoint 共有を用いてドキュメントを表示しているシーンが多くなります。ドキュメントの表示は動きが少ないため、低いフレームレートの影響は小さく、一方、文字や図面を精細に表示する必要があるため高い解像度が求められます。ファイルサイズとの兼ね合いを考慮し、なめらかな動きを犠牲にして解像度を高めたチューニングとなっています。

ライブイベントのレコーディング

ライブイベントのレコーディングに関しては公開された情報がありませんが、実際のレコーディングファイルを確認すると 1280 x 720 で解像度が低い一方、フレームレートは 30 FPS と高めになっていることが分かります。

  • レコーディング ファイルのプロパティ(ライブイベント)

ライブイベントはプレゼンテーションやセミナーといった目的で利用されるケースが多く、一般的な会議の様に精細な情報を共有するシーンは少ないと言えます。また、動画や発表者が話をする姿を映すなど、比較的動きのある画像を表示するケースが多く、解像度よりもなめらかな動きを重視する必要があります。そのため、解像度を下げてフレームレートを高めるチューニングとなっています。

まとめ

以上のようにファイルサイズとの兼ね合いを考慮し、会議の種類に応じたチューニングが行われているため、会議で表示している画像のソースによっては期待する品質が得られない場合も出てきます。レコーディング品質については、処理をするサーバーの負荷や、レコーディングファイルのサイズを考慮してハードコートされており、現在の実装では調整する機能が提供されておりません。そのため、レコーディング ファイルの画質が利用目的に耐えうるものか、あらかじめテストしておくことをお勧めします。何らかの目的において高画質な動画を記録する必要がある場合は、対象となるソースを別途撮影したり、PC 上でデスクトップやウインドウを録画するツールの利用もご検討ください。

※レコーディングの負荷も考慮する必要があるため、PC スペックの考慮や、3rd Party 製品の利用もご検討ください。

※本情報の内容(添付文書、リンク先などを含む)は、作成日時点でのものであり、予告なく変更される場合があります。